2012 Fiscal Year Annual Research Report
Hedgehogシグナルを標的とした口腔癌の新規治療法の開発
Project/Area Number |
22792008
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 章夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (30406392)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Hedgehogシグナル / 口腔扁平上皮癌 / Sonic Hedgehog / Ptch1 / Gli1 / Smoothened |
Research Abstract |
【背景と目的】本研究では口腔癌で未だ解明されていないHhシグナルについて、その関連因子の発現を検索してシグナル伝達経路の詳細を明らかにし、さらにそのシグナルを制御することにより新たな治療法の開発を目的とする。先の免疫組織科学的検索から口腔扁平上皮癌における各種Hhシグナルの発現を確認することが出来た。その結果、腫瘍細胞がautocrineによりHhシグナルの調節を行い、癌の増殖や転移に大きく関与している可能性が考えられた。また、口腔扁平上皮癌由来細胞株におけるShhの高い発現を認めたが、その受容体である膜貫通型蛋白のPtch1は細胞株によってその発現度が異り、遺伝子レベルでの制御が行なわれていることが考えられた。一方、Ptch1によって抑制されるはずのSMOの発現は高く、腫瘍細胞が自立的にSMOを活性化させることによって、癌の増殖や転移に大きく関与している可能性が考えられた。本研究では、シグナル阻害因子によるHhシグナルの制御の可能性を含めた遺伝子レベルでの検索を目的とする。【方法】本研究室で保有する口腔扁平上皮癌由来細胞株のH1、H1R、SA、SARに最終濃度10mMのCyclopamineを添加し、time course(24,48,72,でRNAを抽出し、RealTime PCRを用いて各種Hhシグナル関連因子の遺伝子レベルでの発現状況について検索する。【結果】各種Hhシグナル関連因子の発現はCyclopamineにより抑制傾向を認めた。一方、時間依存性には直接の抑制ターゲットであるSMOが48hでほぼ抑制のピークを示したが、それ以外の関連因子の発現強度は増加を示した。【考察】Cyclopamine添加により各種Hhシグナル関連因子の発現は抑制傾向を示したことから、そのシグナル伝達経路を制御することにより癌の増殖・進展を阻止する新たな治療法の開発の可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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