2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792016
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
佐藤 華 昭和大学, 歯学部, 助教 (50551222)
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Keywords | 口腔癌 / iPS細胞 / 免疫療法 |
Research Abstract |
iPS細胞(induced pluripotent stem cells)は体細胞に数種類の遺伝子を導入することによってES細胞に似た分化万能性を持たせた細胞である。すでに申請者らは京都大学よりマウスiPS細胞株の供与を受け、世界に先駆けて骨芽細胞および破骨細胞の分化誘導に成功している。本研究の目的は口腔癌の新しい治療方法として、iPS細胞を用いた免疫療法を実現するための基盤技術を確立することである。平成22年度は、iPS細胞から樹状細胞やマクロファージなどのAPC (antigen-presenting cell:抗原提示細胞)の分化誘導方法を確立し、平成23年度以降は、口腔癌細胞を移植したヌードマウスを用いて誘導したAPCによる癌抑制効果を検討する。研究施設には必要な最新機器(高速FACSセルソーターやDNAマイクロアレイなど)があるほか、APC研究者の協力により専門的な解析技術を応用できる。本研究の特徴は、最先端の細胞工学技術利用した先進的な取り組みであること、そして将来口腔癌治療に革新的な技術をもたらす可能性を持つことである。平成22年度ではiPS細胞からAPCの分化誘導の検討種として、種々の支持細胞および誘導因子を添加し、iPS細胞より樹状細胞を分化誘導を行う。実際には(1)iPS細胞の支持細胞の検討(2)iPS細胞の分化誘導因子の検討(3)APCの選別と抽出方法の検討を行う。
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