2011 Fiscal Year Annual Research Report
口蓋裂発生メカニズムとフィロポディア―口蓋裂予防としてのイノシトールの影響―
Project/Area Number |
22792028
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
藤原 久美子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60404737)
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Keywords | 口唇口蓋裂 |
Research Abstract |
イノシトールはビタミンの一種で、これまでに妊娠中に内服することで口唇口蓋裂をはじめとする先天性疾患の予防に効果があると報告されてきた。そこで、本研究では、イノシトールをマウス(A/J系)に投与することでどのような影響を及ぼすかを目的とし研究を実施してきた。1)投与群とコントロール:ヒトでの投与量よりマウスの体重あたりの量を算定し、妊娠1週前から投与を開始。経口摂取による投与とし、投与後1週目にメイティングさせ、胎仔を観察した。コントロール群は水道水のみとした。コントロール群は約80匹の胎仔を観察し、口唇口蓋裂が3例であった。その一方、投与群では1匹も観察されなかった。ただし、プラグ確認の困難さや妊娠がうまくいかないことが多くあり、これ以上胎仔総数の増加を図るのは困難であると思われた。他のこれまでの本学におけるA/Jマウスの妊娠経過では、およそ7%-12%程度の口唇口蓋裂の発生が観察されてきたようだが、今回はそこまでの頻度には至っておらず、飼育環境の改善あるいは変化が妊娠経過に影響を及ぼしている可能性が考えられた。2)妊娠後からの投与:そこで妊娠マウスを購入し、すでにプラグが確認され妊娠が確定しているマウスに対して投与を行うこととした。妊娠2日目以降に妊娠10日目までイノシトールを投与したところ、口唇口蓋裂の発生率は減少する傾向を認めた。3)得られた胎仔組織の観察:これまでに得られた胎仔数はまだ十分ではなく、今後統計学的処理を行える程度まで数を増やす必要があると思われた。さらに胎仔組織の観察を行うべく、免疫染色および電子顕微鏡で表面性状を調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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