2010 Fiscal Year Annual Research Report
口唇閉鎖不全に対する筋機能療法の効果:マルチモダリティ解析
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22792036
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高田 潤一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (80510354)
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Keywords | 生理学 / 歯学 |
Research Abstract |
口唇閉鎖不全を伴う、上下顎骨の前後的・垂直的位置関係の不調和が著しい不正咬合においては、矯正歯科治療単独での咬合の改善や顔貌の調和を図ることが困難である。このような場合に併用される筋機能療法のエビデンスには不明な点が多い。そこで、本研究は「口唇閉鎖不全患者における口輪筋収縮訓練に伴う口唇圧、口唇血流量および口輪筋筋活動の経時的変化における相互関連を探り、顎態および歯列に与える影響を解明する」ことを本研究の具体的な目的として遂行する。 上記の目的を達成するため、本年度では1、改良型口唇圧測定装置の実用化、2、口唇血流量および口輪筋筋活動同時計測の実用化を行い、口唇圧、血流量の測定のための実験治具の作製および測定条件の設定を行った。具体的には、 1、に関して、被験者の上下顎模型を採得し、厚さ0.75mmプラスチップレート基板を軟化圧接し、口腔前庭部に合わせたプラスチックプレートを作成した後に2個の超小型圧センサをプレート上顎両側中切歯部唇側に埋入する。また、センサに接続するケーブルはプラスチックプレートに沿わせ、可及的に口腔の生理的連動を阻害しないように前方に進め、両側口角部から口腔外に導出する。得られたデータは、動ひずみ測定器を介してパーソナルコンピュータに記録し解析する。この際、作成されたプラスチックプレートには口輪筋トレーニング用のコードを接続しておく。 2、に関して片側上唇には口輪筋筋活動計測用の表面電極を設置し、また反対側上唇からは非接触型ドップラー血流計を用いて血流量を測定する。計測前に被験者の上唇両側の血流量、および筋活動を別々に測定し、両側に差異がないことを確認する。 以上の設定条件および計測方法を本年度では確立することを行った。
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Research Products
(1 results)