2011 Fiscal Year Annual Research Report
口唇閉鎖不全に対する筋機能療法の効果:マルチモダリティ解析
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22792036
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高田 潤一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (80510354)
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Keywords | 口唇閉鎖不全 / 筋機能訓練 / 筋活動 / 血流量 / 口唇圧 / 臨床生理学 |
Research Abstract |
「口唇閉鎖不全患者における口輪筋収縮訓練に伴う口唇圧、口唇血流量および口輸筋筋活動の経時的変化における相互関連を探り、顎態および歯列に与える影響を解明する」ことを目的として、本年度中「健常者および口唇閉鎖不全息者において口輪筋収縮訓練に伴う口唇圧、口唇血流量および口輸筋筋活動の負荷に伴う変化」の測定、解析を行った。具体的には、測定機器を開発し、経時的に測定可能をすることができるよう改良を加え、安定した口唇圧、口唇血流量および口輸筋筋活動を計測することが可能となった。その装置を用いて、健常者7名の異なる負荷を加え、その訓練前口唇圧、口唇血流量および口輪筋筋活動の計測を行い、さらに訓練終了後の回復期血流量の検討も行った。計測方法は、座位にて頭部固定後、牽引用プレートを口腔前庭部に保持させ、0.3RM、0.5RMおよび0.7RM(最大牽引力1RM)の各負荷を5秒間20回繰り返し与え、片側上下唇の筋活動量、対側同部位の血流量を同時測定した。荷量時の安定した3秒聞、5回の記録を無作為抽出し平均値を求め、訓練時筋活動量・血流量とした。訓練終了直後より5秒毎および訓練終了1分後以降の安定した5秒間の平均値を求め、回復期血流量とした。その結果、負荷量と、口輪筋活動量、血流量および回復時血流量に関連が認められ、訓練時筋活動量と血流量の同時計測および回復期血流量の測定が、口輪筋訓練効果の評価に有用である可能性が示唆された。さらに現在、口唇閉鎖不全患者7名の訓練前口唇圧、口唇血流量および口輪筋筋活動を測定し、すべての被験者において、訓線後測定に備え、訓練期間中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計測機器の開発など順調に進み、健常者においてはほぼ順調に訓練前測定が進んでいる。 口唇閉鎖不全患者の訓練前測定も進んでいるが、健常者に比べそのリクルートがやや困難なことがあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も組織的に被験者を集めることが必須のため、臨床科とも密にミーティングを重ね、被験者の協力を募っていく予定である。
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