2012 Fiscal Year Annual Research Report
眼・顔面・心臓・歯症候群における歯根形成を制御する遺伝子BCORの役割の解明
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22792038
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小川 卓也 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50401360)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯学 / 遺伝学 / OFCD / BCOR / 歯根形成 |
Research Abstract |
Oculofaciocardiodental syndrome (OFCD) はX連鎖性優性遺伝形式のまれな遺伝性疾患で、罹患女性において、特異的顔貌、心臓および眼の異常、ならびに長い歯根を呈する特徴を認める。歯根端が下顎下縁まで達する場合もあり、歯髄処置ならびに矯正治療により歯を移動させる際には注意を要する疾患である。 平成23年度において、当分野を受診したOFCD患者において、原因遺伝子であるBCOR (encoding BCL-6-interacting corepressor) の変異解析を行い、BCOR遺伝子にフレームシフト変異により早期終止コドンを形成する (p.S1223WfsX14)、ヘテロ接合性の新規変異 (c.3668delC) を認めた。そこで、平成24年度は、同患者ならびに歯に異常を認めない患者より便宜抜歯された下顎第一小臼歯から歯髄細胞を単離・培養し、培養細胞におけるBCOR のmRNAの発現量を半定量的PCR法により検討した。さらに、患者由来の培養歯髄細胞に、シクロへキシミド(CHX)を添加し、ナンセンス変異依存mRNA分解機構 (NMD) の関与の可能性について検討することとした。 結果として、正常コントロールとOFCD由来の培養歯髄細胞におけるBCORのmRNAの発現量に差を認めず、OFCD由来の培養歯髄細胞にCHXを添加しても、mRNAの有意な発現量の変化を認めなかった。本症例において、BCOR遺伝子の新規変異を同定することができた。同患者由来の培養歯髄細胞においては、NMDの関与を伺わせる所見は認められず、他の組織から得られた細胞を用いた解析の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)