2011 Fiscal Year Annual Research Report
発達期における嚥下誘発機構の解明-水刺激や味覚刺激は発達期の嚥下誘発に有効か-
Project/Area Number |
22792044
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
梶井 友佳 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00447632)
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Keywords | 嚥下反射 / 上喉頭神経 / 発育変化 |
Research Abstract |
平成23年度本研究では、22年度に引き続いて出生後から成熟するまでの実験動物を用いて、電気刺激および溶液刺激により誘発される嚥下を各日齢で記録し、嚥下誘発能や嚥下パターンの発達変化を調べた。実験は新潟大学動物実験規則に則り、新潟大学動物実験倫理委員会へ必要書類を提出した上で承認を得て実験を行った。 実験には、生後5日齢から20日齢の幼若期のウサギと成熟期のウサギ(日本白色種)を用いた。ウレタン麻酔下の実験動物を背位に固定後、頚部に正中切開を行い気管にカニュレーションを行った。麻酔深度は、下肢のピンチ刺激に対し逃避反応がある深度とした。電気刺激は両側の上喉頭神経(SLN)を剖出し電極にのせ行った。溶液刺激は咽喉頭部へカニューレを用いて溶液を注入して行った。各刺激により誘発された嚥下は、顎舌骨筋より導出した筋電図の発火を指標とし、解析ソフト(Spike II)を介してパーソナルコンピューターに記録した。記録したデータから嚥下反射誘発閾値、刺激強度や刺激頻度による嚥下回数を解析し、各日齢に置いて比較した。 結果は、日齢が低い幼若期では、刺激強度が小さくても嚥下誘発が可能であり、最適な刺激頻度で誘発される嚥下回数が多かった。これは電気刺激でも溶液刺激でも同様の結果を示し、幼若期には嚥下誘発能が高いことが示唆された。
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