2010 Fiscal Year Annual Research Report
三次元顔面像解析に基づく口唇口蓋裂患者の容貌・表情表出障害診断システムの開発
Project/Area Number |
22792048
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷川 千尋 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70423142)
|
Keywords | 口唇口蓋裂 / 三次元顔画像 / 容貌 / 表情表出機能 |
Research Abstract |
これまで口唇口蓋裂を有する患者の容貌及び表情表出機能の評価については,客観的方法が確立しておらず,評価者ごとの偏りがあった.口唇口蓋裂を有する患者の治療計画を立てる場合や治療効果を評価する場合には,表情及び容貌を客観的・定量的に評価することが極めて重要である.そこで,本研究では口唇口蓋裂を有する日本人患者を対象として,三次元顔画像解析に基づき,容貌・表情表出障害に関する診断システムを構築することを目的とした. 平成22年度は口唇口蓋裂を有する男性患者20名(実験群)および健康な男性50名(対照群)について,非接触型3Dデジタルカメラ(3dMDcranialTM System,3dMD,USA)を用いて,安静時及び表情表出時の三次元顔画像を撮影した.表情としては,我々の研究室により再現性が高いと報告された二種類の笑顔(Maximum Lip Corner Retraction,Portrait Smile)を用いた.撮影された三次元顎顔面形態データから,(1)安静時顔面形態,及び(2)安静時と表情表出時顔面形態の差分,(3)表情表出時顔面形態を効果的に表現するような特徴変量を抽出した.この際,専門家が口唇口蓋裂患者を観測する際に用いる言語的表現に基づき,特徴変量を選定した. また,効果的に研究を進める為に,日本でのデータベース構築と同時に,米国ノースカロライナ大学チャペルヒル校トロットマン教室で進行中の研究のデータ及びプログラムを用いて,特徴変量抽出用のプログラムの開発を行った.
|
Research Products
(2 results)