2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792063
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
森川 和政 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70514686)
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Keywords | 歯学 / 骨吸収 / 破骨細胞 / 細胞接着 / 萌出 / 歯槽骨 / イノシトール1,4,5-三リン酸受容体 / Adenophostin A |
Research Abstract |
本研究では、歯の萌出経路形成において重要な働きを持つ破骨細胞でのIP_3Rの役割を免疫組織学、生化学的に解明し、歯槽骨の骨吸収による歯の萌出に関わるメカニズムを明らかにすることを目的としている。平成22年度研究計画は、ラット破骨細胞を用いてIP_3RアゴニストであるAdenophostin Aを作用させた際、骨吸収能および、細胞骨格、接着構造に対してAdenophostin Aの濃度、作用時間、作用時期によってどのような影響を受けるのかを解析する予定とした。 <実験1>Adenophostin Aの添加による細胞骨格、接着構造への影響[カバーガラス] 一週間培養した骨髄細胞にIP_3RアゴニストであるAdenophostin Aの濃度量を設定し、添加後、時間の経過ごとの細胞変化を観察し、イメージ解析システムによって細胞の面積変化の測定、解析準備を進めている。また、免疫蛍光染色法を用いて、Adenophostin Aの存在下、非存在下における細胞接着部位であるポドゾームへの影響、変化を蛍光顕微鏡にて観察、解析を進めている。 <実験2>Adenophostin Aの添加による骨吸収活性への影響[デンチンスライス] 破骨細胞が形成されたデンチンスライス上にAdenophostin Aを添加し、吸収窩の解析準備を進めている。Adenophostin A添加は、デンチンスライス上での培養三日目に行い、コントロール群同様、培養五日後にDAB発色反応にて吸収窩を観察、測定している。 萌出不全に伴う埋伏歯、萌出性腐骨といった萌出障害は小児歯科臨床において重要な課題であるが、その原因の一つである歯槽骨の骨吸収メカニズムは十分に解明されていない。本研究の結果により、IP_3R-III型と破骨細胞の細胞接着との関わりが局在の面からだけでなく、機能の面からも明らかとなり、骨吸収メカニズムの解明が大きく発展するものと考えられる。
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Research Products
(1 results)