2012 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルストレスによる下顎頭の発育制御にストレス応答タンパク質が果たす役割
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22792064
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
藤田 優子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90514670)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 下顎頭 / 軟骨内骨化 / HO-1 |
Research Abstract |
軟骨細胞におけるHO-1の発現分布や局在については明らかにされていない。前年度より幼若期、成熟期に分けてマウス脛骨骨幹端部の抗HO-1抗体による免疫組織染色を行い、その局在の観察を行っているが、マウス下顎頭におけるHO-1の局在についても検討を行った。実験動物には生後1、7、14、21日齢の雄性C57BL/6Jマウスを用いた。各日齢のマウス下顎頭の連続切片を作製し、HO-1、 2型および10型コラーゲン、 MMP-13の局在を免疫組織染色で検索した。その結果、生後1日目はすべての層にHO-1がみられ、生後7と14日目には肥大軟骨細胞と成熟軟骨細胞に、生後21日目は肥大軟骨細と成熟軟骨細胞にわずかにみられた。Col10の発現は、生後1日目と7日目はすべての軟骨細胞に認められた。生後14日目以降は肥大軟骨細胞に陽性反応を示した。MMP-13の発現は、生後1日目には増殖軟骨細胞、成熟軟骨細胞、肥大軟骨細胞に広範囲に認められた。生後7日目には肥大軟骨細胞に強い陽性反応を認め、それ以降は、深層部の肥大軟骨細胞にわずかに発現した。Col2の発現は、生後1日目と7日目には増殖軟骨細胞、成熟軟骨細胞、肥大軟骨細胞に広範囲に認められた。生後14日目以降は肥大軟骨細胞内に認められた。下顎頭軟骨におけるHO-1の発現は、出生直後はすべての軟骨細胞に分布するが、成長・発育期になると主に肥大軟骨細胞に局在することが明らかとなった。肥大軟骨細胞内では低酸素誘導因子(HIF)-1αが血管内皮細胞増殖因子(VEGF)やその他の生理活性物質を誘導し、血管侵入と それに続く骨髄形成が行われている。HO-1はin vitroでVEGF産生に関与することが報告されているが、今回新たにin vivoでHO-1がVEGF同様、主に成長期の肥大軟骨細胞に発現し、血管侵入から石灰化の過程に係わっていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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