2012 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化マップを応用した外科的矯正治療の診断支援システム
Project/Area Number |
22792077
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
玉置 幸雄 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (40369046)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 顎変形症 / 骨格性下顎前突 / SOM / 自己組織化マップ |
Research Abstract |
本研究では、新しい情報処理理論である自己組織化マップ(SOM)を用い、外科的矯正治療を行った多数の成人症例を用い、初診時の軟組織側貌および硬組織形態を顎顔面形態の統合的に捉えて数値化を行い、SOMにより複数のバーチャルパターンを抽出し、これらをテンプレート化することで外科的矯正治療の診断を支援する診断システムの構築を目的としている。 平成24年度の内容として、骨格性下顎前突患者90名の初診時および外科的矯正治療終了時の側面セファログラムに対し、それぞれに60か所の計測点を付与し、これらの座標値を120次元のSOMへの入力ベクトルとし、計算ユニットを2×2に配置したマップで1万回の繰り返し学習を行った。これらの演算結果をユニットごとに視覚化し、初診時と術後とで硬組織と軟組織とを合わせた側貌をテンプレート化を行った。これらのテンプレートを基に、外科的矯正治療後の硬組織と軟組織とを合わせた術後の側貌を予測するシステムを構築中である。現在、90症例の実際の治療結果でみられた術後の側貌と予測した側貌との違いを各パターンで調べており、その結果をH25年度に学術発表する予定である。 本研究の結果として、初診時の4つのテンプレートには、硬組織形態としてオトガイの突出度、中顔面の後退、下顔面高、歯系の補償の有無、咬合平面傾斜の特徴の異なる4つの側貌形態のパターンが抽出され、また、術後の側貌形態のパターン抽出の結果から、全ての症例で側貌形態が大きく改善するものの治療結果が一つのパターンに収束しないことが確認された。また、研究結果の意義として、外科的矯正治療を行う患者の側貌には複数のバリエーションが存在し、術後の側貌の予測においてパターンごとの違いを考慮することの重要性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|