2012 Fiscal Year Annual Research Report
上皮細胞が産生するIgG能動輸送タンパク質FcRnの機能解析と歯周炎治療への応用
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22792085
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
應原 一久 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (80550425)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯周炎 / 能動輸送 / IgG |
Research Abstract |
本研究では、歯肉上皮細胞機能制御による歯周病治療法および予防法の開発を目指している。neonatal FC receptor(FcRn)は抗体(IgG)やFc receptor領域を有するタンパク質を能動輸送する。この歯肉上皮細胞が発現するFcRnによって、抗炎症作用や骨吸収抑制作用を有する抗体やタンパク質を口腔内から歯周組織内への輸送させるドラッグデリバリーシステムを構築し、歯周病治療の開発を目指すこととし、以下の知見を得た。 1. FcRnは、IgGまたはIgGのFc領域を有するタンパク質を能動的に輸送することが明らかとされており、ヒト由来正常歯肉上皮細胞をTranswell upper wellで培養し、タンパク質がFcRnを介してlower wellに経時的に輸送されることELISAで確認した。供試タンパク質は、破骨細胞活性化因子RANKLの阻害因子である、OPG-Fcを用いた。2. マウス由来上皮細胞の3次元的な培養法を確立し、IgG融合タンパク質OPG-Fcの能動輸送を蛍光顕微鏡で3次元的に確認した。3.IgG融合タンパク質の輸送方法は、口腔内からの局所投与とし、1%カルボキシメチルセルロースに懸濁したものは、PBSに懸濁したものよりも輸送効率が高かった。4.マウスを用いた動物実験では、FcRnノックアウトマウスではIgG融合タンパク質の輸送が認められなかった。また野生型マウスにおいても、IgG融合タンパク質は、IgG領域をもたないタンパク質より、優位に多く輸送されることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)