2011 Fiscal Year Annual Research Report
ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死の発症予測マーカーの検索
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22792090
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
美原 智恵 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (70403748)
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Keywords | 歯学 / ビスホスホネート / 顎骨壊死 |
Research Abstract |
骨粗鬆症や癌治療薬として用いられるビスホスホネート系薬剤(BP)に関して、BP関連顎骨壊死(BRONJ)が報告されている。BRONJとは疼痛、感染、長期に渡る骨露出を伴い、BP服用患者では抜歯等によりBRONJを発症させるリスクが増加する。BP服用予定患者は事前に外科処置を終了しておくことが推奨されるが、実際はBP服用患者に外科処置が必要な症例に遭遇する。この場合、エビデンスも乏しく休薬を行ったり外科治療を必要以上に避ける傾向がある。これはBRONJの発症機構にいまだ不明な点が多い事が原因にあり、早急な解明が必要とされる。そこで、BRONJモデルラットを用い、その発症過程における形態学的解析および血液生化学的解析を経時的に行い、BRONJの発症予測マーカーを解明することを目的とし、以下の実験を行った。Sonisらの方法に準じてラットにデキサメタゾン(DX)とゾレドロネート(ZA)を皮下投与した後、右側上顎臼歯を抜去し、最長14日間飼育した。BRONJを発症するZA/DX群と発症しない対照群、ZA群、DX群の抜歯後3および14日目のラットから上顎骨および血液を採取した。抜歯窩を肉眼で観察した結果、14日目で対照群は治癒していたのに対し、ZA群、DX群、ZA/DX群では治癒していなかった。同部をマイクロCTで撮影した結果、対照群で著しい骨吸収が認められたのに対し、ZA、DXおよびZA/DX群では骨吸収が抑えられていた。Hikitaの方法に従い抜歯窩における新生骨の割合を計測した結果、ZA群のみに他の3群に比較して有意な新生骨形成が認められた。対照群、DX群、ZA/DX群の3群間で有意差は認められなかった。次に抜歯後3および14日目における血漿中のエンドスタチン(血管新生抑制因子)濃度を測定した結果、3日および14日目ともに、全群間で有意な差は認められなかった。すなわち、本研究ではBRONJの発症に関する血中マーカーは発見できなかった。
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Research Products
(1 results)