2010 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病細菌の種々の口腔内定着経路を遮断する広範囲作用ペプチドの探索と応用
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22792115
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
岩崎 未央 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70570290)
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| Keywords | GAPDH / ペプチド / 歯周病細菌 / 感染 |
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| Research Abstract |
歯周病細菌Porphyromonas gingivalisの口腔内定着においては、本菌と他の口腔細菌やヒト細胞、種々の宿主タンパク質などとの付着や結合が重要である。これまでの研究により、P.gingivalis線毛は代表的な口腔内早期定着菌の一つであるStreptococcus oralisの菌体表層に存在するglyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase (GAPDH)と特異的で高親和性の結合能を有することが明らかとなっている。また、S.oralis GAPDHにおけるP.gingivalis線毛結合領域のアミノ酸配列を基に作製したペプチドは種々の口腔レンサ球菌とP.gingivalisとのバイオフィルム形成を阻害することが報告されている。
本研究では、まず、ヒトGAPDHにおけるP.gingivalis線毛結合領域を同定した結果、S.oralis GAPDHにおけるP.gingivalis線毛結合領域とほぼ同じ領域に存在することが明らかとなった。そこで、結合領域のアミノ酸配列を基に作製した合成ペプチドを用い、P.gingivalisの正常ヒト歯周靭帯線維芽細胞(HPdLF)への感染の影響について共焦点レーザー顕微鏡を用いて調べたところ、そのペプチドはP.gingivalisのHPdLFへの付着・侵入を阻害することが示された。さらに、RNA干渉によりGAPDHの発現を抑制したHPdLFを用いてP.gingivalisを感染させたところ、ヒト細胞GAPDHはP.gingivalisの付着・侵入に関与している可能性が示唆された。現在、上記の結果を基に種々のペプチドを作製し、口腔内早期定着菌やヒト細胞、種々の宿主タンパク質へのP.gingivalisの付着・侵入を効率的に阻害するペプチドの開発を目指して検討を行っている。
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Research Products
(4 results)
