2012 Fiscal Year Annual Research Report
患者の情報プライバシーを考慮した看護退院サマリーによる医療施設間情報共有のあり方
Project/Area Number |
22792154
|
Research Institution | 独立行政法人国立国際医療研究センター |
Principal Investigator |
守田 恵理子 独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (10423849)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 看護 / 退院サマリー / 情報共有 / プライバシー |
Research Abstract |
平成22年度からの計画を実施した。施設間の情報共有に関する意識調査として、A県内で同意が得られた成人期・老年期の一般成人で意識レベルが清明である男女42名(回収率:22.7%)に対して、アンケートと、一部同意が得られた対象者に対してインタビューを実施した。看護退院サマリーの認知度は、「知っている」と回答したものは4.2%であった。また、医療機関に受診をしたときに看護退院サマリーについて「説明された」と回答をしたものは12.5%であった。診療に関連して他施設に情報提供をすることについては、58.3%が「積極的に情報共有をしてほしい」と回答した。インタビューでは、情報提供について、自分自身の場合と家族の場合では施設間で共有して欲しい情報、共有してほしい情報の詳細さについて差があると回答したものもいた。看護退院サマリーに含まれる項目15項目を挙げ、どの程度詳細に記載されてもよいのか、またプライバシーにはどの程度配慮をしてほしいのか四検法で回答を求めた。情報の詳細さについては中央値を求めた。「職業」「家族」など生活関連情報については「概要のみ」と回答するものが多い傾向にあり、「病名」「経過」などの治療関連情報、「食事」「排泄」などの介護関連情報は「できるだけ詳しく」と回答するものが多い傾向であった。プライバシーへの配慮については平均値を求めた。平均値が1.80以上で、プライバシーへの配慮を求める項目は「病名」「既往歴」「治療内容」「感染症」「病気の経過」「心理状態」などの治療関連情報だった。一方平均値が1.6未満で、プライバシーへの配慮を比較的求めない項目は「食事」「排泄」「入浴」「装具」など介護関連情報に多かった。以上から、日々の生活に支障がないように患者のADLに関わる項目については、ある程度のプライバシーが保持される状況であれば、詳細な情報共有を望んでいると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|