2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792160
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
真砂 涼子 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (30336531)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 看護学 / 徒手リンパマッサージ / 浮腫の評価 |
Research Abstract |
がん等の慢性疾患患者で多いリンパ浮腫に対する治療法で有効であると言われているものの一つに徒手リンパマッサージ(MLD)がある。このMLDは看護師がマッサージを実施、または指導することの多い技術であるが、この効果判定の多くは四肢の周囲径で行われ、皮下の循環系の指標などを用いたケアの直接的効果検証ができておらず、ケア効果の効果的な判定方法の確立が課題であると指摘されている。 そこで、本研究ではMLDによる浮腫軽減効果の効果的な評価判定方法の確立を目指し、3つの非侵襲的な測定指標に関し、測定内容および結果の再現性、判定の簡便性を比較検討することを目的としている。3ヵ年計画の中で、①従来の知見にて検討されている各測定指標の特徴、②浮腫を生じた場合の各測定指標の評価の特徴、③MLD後に皮下の状態を測定し、各測定指標の測定値の再現性や判定の簡便性などを比較検討することを予定している。 本年度は、初年度実施した「従来の知見にて検討されている各測定指標の特徴」を明らかにするための実験システムの構築を引き続き行った。また、身体組成分析装置、レザードップラー血流計、超音波画像診断装置(エコー)を用いて予備実験を実施し、実験条件および測定設定を主に施行した。現在も予備実験を継続中である。現在までのところ、3種の測定指標のうち、体内水分量および細胞内外水分比とエコーについて、測定結果の再現性に問題が生じる結果となり、測定前の条件を再度検討し、測定結果の再現性を高める条件設定の変更を行っている。また、エコーについては、予備実験が健康な成人における浮腫の状態評価を行っているため、皮下の水分量の可視化を最適にする測定設定の構築も課題となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験の結果、測定条件および測定設定の変更が必要となったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的がMLDの効果について効果的に判定する方法を検討することであるため、健康な成人での準実験的研究により、測定方法の検討が必要となる。そのために、評価に使用する機器の測定設定を効果判定に最適化することが重要であるが、その部分に計画よりも時間がかかっている。 そこで、予備実験を通して実験条件および測定設定を検討し、本実験のための実験システムの構築を行うことが引き続き必要である。装置メーカーの技術者とも協力し、調整を進めることを引き続き実施予定である。
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