2011 Fiscal Year Annual Research Report
高病原性鳥インフルエンザの発生に備えた地域における事前リスクコントロールのあり方
Project/Area Number |
22792164
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
佐藤 祐佳 久留米大学, 医学部, 講師 (40368965)
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Keywords | 災害看護 / リスクコントロール |
Research Abstract |
平成22年実施した意識調査をもとに、平成23年度は、養鶏農家および地域住民の知識の実態を把握した上で、双方の相互理解を図り事前リスクコントロールの在り方を検討するため、地域住民に対して感染対策に対する教育介入を行った。研究の実施については、所属機関の倫理委員会の許可を受けて実施した、 対象は、A会社に勤務する労働者100名。方法は、対象者に対して感染対策に対する教育として、感染症に対する知識、養鶏農家の鳥インフルエンザ発生予防対策についての講話、感染予防対策(手洗い・マスク)を実施した。また感染対策に対する教育の前・直後にアンケート調査を実施した。 アンケートの回収枚数は、教育前98/100枚、教育直後59/100枚であった。また、感染に対する教育への参加者は87/100名であった。感染症に対する知識を教育介入の前後で比較すると、新型インフルエンザは、教育前2.88±0.72教育後3.32±1.14、鳥インフルエンザでは、教育前2.91±0.89教育後3.34±1.11であった。また感染症に対するリスクイメージ(恐ろしさ因子・未知性因子)を教育介入前後で比較すると、季節性インフルエンザは、教育前(3.93±0.98・4.33±0.79)教育後(4.39±1.11・4.07±0.79)、鳥インフルエンザでは、教育前(4.80±1.01・4.35±0.90)教育後(4.28±1.11・4.07±1.01)であった。 調査結果より、感染症に対する教育介入前後で、感染症に対する知識・リスクイメージともに変化が認められた。詳細については現在データー解析中である。また今後は、教育介入半年後(平成24年7~8月)に対象者に対して、アンケート調査を実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在当初の計画通りに進行している。しかし、地域住民への介入調査は実施できているが、養鶏農家および養鶏関係者への介入調査が実施できていないため。しかし、平成24年度にも介入調査を実施する計画であるためおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、養鶏農家および養鶏関係者への介入調査を行うにあたり、フィールドの選定をしている。養鶏農家毎に介入することは、実施期間・人的環境からも困難であると予測される。そのため、養鶏関係団体等を通じて理解を得ながら調査を実施していきたいと考える。
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