2010 Fiscal Year Annual Research Report
療養者にとって快適な介護方法とその力学的解析手法の開発
Project/Area Number |
22792165
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加悦 美恵 久留米大学, 医学部, 講師 (80330869)
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Keywords | 看護 / 介護 / 体位変換 / 手 / 圧力分布 / 動作解析 |
Research Abstract |
研究実施計画に基づき、2010年6月~8月に実験を行った。 対象は、女子看護大学生11名(18~20歳)および、女性看護教員3名(35~65歳)。 方法は、仰臥位から右側臥位への体位変換時の看護者の手指および手掌にかかる圧力を測定した。測定用具は、圧力測定フィルム;プレスケール(富士フィルム)極超低圧用LLLWを用いた。フィルムは圧力が加わると赤く発色するしくみで、これを看護者役の右手に貼付した。採取した発色フィルムは専用のスキャナで読み取り、圧力画像解析システム(FPD-9270)で圧力値を得た。動作分析にはDARTFISH(VIDEO SOFTWARE SOLUTIONS)を用い、手指、手掌への圧力分布の違いによる重心の高さや体幹・肘の屈曲角度への影響、患者役の主観的反応を分析した。圧力分布から看護学生と看護教員の手のふれ方の特徴について検討した。倫理的配慮として、久留米大学倫理委員会で承認を得て行った。 結果、看護技術教育に携わっている教員は、体位変換を手掌外側に力を加えて行っていたのに対し、初学者の看護学生は、指先に力を入れて行う傾向を認めた。手の圧力と看護者の動作の関係については、今回の2次元的な解析を元に、3次元的解析へと進める必要がある。そして、患者役の主観的反応も観察し、対象者数を増やして検討したい。 本研究成果については、第22回バイオメカニズム・シンポジウム(2011.7開催)、ならびに第37回日本看護研究学会学術集会(2011.8開催)にて発表予定である。
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