2011 Fiscal Year Annual Research Report
療養者にとって快適な介護方法とその力学的解析手法の開発
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22792165
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加悦 美恵 久留米大学, 医学部, 講師 (80330869)
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Keywords | 看護 / 介護 / 体位変換 / 手 / 圧力分布 / 3次元動作解析 |
Research Abstract |
研究実施計画に基づき、平成23年4月末~5月に実験を行った。 対象は、女子看護大学生13名(18~20歳)および、女性看護教員6名(35~65歳)。 方法は、仰臥位から右側臥位への体位変換時の看護者の手指および手掌にかかる圧力を測定した。 測定用具は、圧力測定フィルム;プレスケール(富士フィルム)極超低圧用LLLWを用いた。フィルムは圧力が加わると赤く発色するしくみで、これを看護者役の右手に貼付した。採取した発色フィルムは圧力画像解析システム(FPD-9270)で圧力値を得た。動作分析には3次元動作解析(光学式動作分析装置VICONカメラ、解析ソフト:workstation)装置を用い、看護者の全身35か所に赤外線反射マーカーを貼りつけ、体位変換時の看護者の体幹および、肘、膝等の各関節の屈曲角度、重心の高さ、基底面積等について測定した。 分析は、看護者の手指、手掌への圧力分布と体幹屈曲角度、肘屈曲角度、膝屈曲角度との関連を中心に、プレスケールのデータと3次元データを現在、解析中である。 本研究は、久留米大学倫理委員会で承認を得て進行中である。 昨年実施した2次元動作解析結果を踏まえ、3次元動作解析に発展することができた。3次元動作解析は、介護分野では物理的にも技術的にも難易であったが、既存の装置の活用ならびに、交付金による解析サポートプログラムによって進めることができた。解析結果によっては、今後の快適な介護動作に示唆を与えるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
達成目標は、実験データの分析ならびに論文作成であったが、分析作業が遅れている。複雑な3次元データの解析については、解析サポートプログラムを活用し分析を再開することができた。このように、当初計画よりやや遅れていると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
3次元動作解析サポートプログラムで得た解析方法をもとに、膨大なデータの解析を進める。 本研究の目的である介護動作である体位変換時の介護者の手の接触圧と動作の関係を明らかにする。 その結果を受け、介護を受ける療養者側の身体の動きおよび主観的反応について更なる調査を進める。
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Research Products
(2 results)