2011 Fiscal Year Annual Research Report
人工呼吸器離脱過程における心不全患者に対する看護支援モデルの開発
Project/Area Number |
22792200
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
関根 由紀 杏林大学, 保健学部, 助教 (60549096)
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Keywords | 人工呼吸器離脱過程 / 心不全患者 / 取り組み / 看護支援モデル |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、心不全により人工呼吸管理を要した患者を対象にデータ収集を行った。本年度は6名のデータ収集ができ、昨年度の研究協力者数と加算し計11名から人工呼吸器離脱過程における体験や取り組みについてデータ収集することができた。得られたデータをグラウンデッドセオリーの分析方法(Strauss&Corbin)に基づき分析を行った。分析を進める中で研究協力者たちは、主に看護師と相互作用し、自分自身の体力や気力を信じその過程を乗り越えていることや生きたいという気持ちを強く持ち続けながら状況に適応しようという取り組みが明らかとなった。また、患者たちはその過程において看護師たちに対し感謝をしている反面、看護師たちの態度や言動に臆することや全人的に扱ってほしい等、離脱過程における患者の心理面も分かってきた。今後もデータ収集を行い、さらに心不全患者の人工呼吸器離脱過程における取り組みを明らかにしていく。そして、看護師を対象にした調査は、計30名を対象にデータ収集を行い、内容分析を行っている所である。そこで見えてきたこととして、看護師たちは離脱過程にある患者に対し、心理面よりも身体面に重視し看護を行っていることや離脱や抜管による心負荷増大に伴う心不全の増悪に留意しながら看護していることであった。 H23年度までに患者を対象とし収集したデータから得られた結果だけではなく、看護師から得られたデータは国内で調査され発表されていないことからかなり貴重なデータである。そして、患者への看護支援モデルを作成するうえで患者からの情報だけではなく、実際の看護介入を明らかとし、それらを基盤としてモデルを作成するために分析を丁寧に進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者の研究協力者数はもう少し増やす必要があるが、看護師の研究協力者数は集まっていること。患者データは十分とはいえないものの現在収集できたもので分析を進め、看護師データは分析を進めている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題はおおむね順調に進展しており、次年度も当初の計画に沿って進めていく予定である。
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