2010 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患患者の二次予防を目指した包括的介入プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
22792201
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
山田 緑 東邦大学, 医学部, 准教授 (00339772)
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Keywords | 虚血性心疾患 / 二次予防 / 疾病予防 / 健康増進 / 臨床看護 / 介入研究 |
Research Abstract |
本研究は、PCI後の虚血性心疾患の再発を防ぐために、患者の保有する危険因子を是正し、健康的な生活習慣を獲得するための二次予防を目指した介入プログラムを開発し、その評価を行っていくことを目的とし、多職種による包括的アプローチ法を土台とした患者のリスクファクター是正を検討するものである。初年度となる今年度は、わが国における虚血性心疾患二次予防への取り組みの現状と課題を明確にするために、外来通院治療部門を中心とした二次予防プログラムの構造的・機能的要素について、基礎調査をもとに検討を行った。第一段階として、統合的文献レビューを通して、虚血性心疾患患者に対する二次予防を目指した有効な看護支援の方策を抽出した。レビューの結果、二次予防に特化した介入プログラムの開発のためには、厳密なコントロールがなされ、介入の効果が判定できるようなデザイン構築をしていく必要のあることが分かった。第二段階として、わが国における虚血性心疾患患者の特徴を反映した介入プログラムを作成するにあたり、二次予防に力を入れている循環器専門病院での視察調査を行った。そこで運用されている療法および対象者へのアプローチ方法、スタッフ間の連携・協働に関して見学を行った結果、EBMの手法を参考とした包括的介入プログラム試案を考案するためには、マルチプルリスクファクターを有する患者の特徴や、生活習慣の見直しのあり方などについて、People-centered careの要素も含め、対象者の様相を浮き彫りにしていかなければならないことが明らかとなった。また、今後の課題としては、包括的介入プログラム試案の妥当性・実行可能性を高めるために、多職種の中での看護師の役割・機能および他の職種とのコラボレーションに関して更なる探求が必要であり、引き続き調査を重ねていく。
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