2011 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患患者の二次予防を目指した包括的介入プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
22792201
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
山田 緑 東邦大学, 看護学部, 准教授 (00339772)
|
Keywords | 虚血性心疾患 / 二次予防 / 疾病予防 / 健康増進 / 臨床看護 / 介入研究 |
Research Abstract |
本研究は、PCI後の虚血性心疾患の再発を防ぐために、患者の保有する危険因子を是正し、健康的な生活習慣を獲得するための二次予防を目指した介入プログラムを開発しその評価を行っていくことを目的とし、多職種による包括的アプローチ法を土台とした患者のリスクファクター是正を検討するものである。2年目となる今年度は、エビデンスに基づいた科学(EBM)の技法をもとにして、虚血性心疾患患者の二次予防を目指した包括的介入プログラム試案の検討を行った。介入プログラムの最終案に関して、循環器専門医や看護師、保健師、研究者で構成された外部評価者とともに、研究と評価のためのガイドライン吟味(AGREE:Appraisal of guidelines for research & evaluation)を用いた評価を行った。評価は10名に依頼し、5名からの評価結果が得られた。AGREEは、作成過程に関する評価として6領域を設定し、領域ごとに標準化スコアを求めるものである。本プログラムは、領域4のスコアが54%、領域6が44%であったが、領域5・領域2・領域3に関するスコアはそれぞれ38%、32%、30%であり、領域1については23%と低い評価であった。併せて、わが国における二次予防の現状、ケア提供のあり方と課題などについて、看護職を中心としたワーキンググループを形成しディスカッションを行った結果をもとに、最終的なプログラムの修正を行った。今後は、早急に包括的介入プログラムの実施・運用に向け、対象施設との連携化を行いながら、プログラム試案の臨床適用とその評価を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来ならば、調査施設において対象者への介入調査を開始している時期であるが、その前段階の介入プログラムの構築に予想以上の時間と労力を要した。今後は、早急に介入プログラムを実施し、その前後の経時的な測定および評価を行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の方向性としては、多少時期が遅れているものの、ガイドラインをもとにした介入プログラムを実施していくということで変わりはない。最終的には、介入研究の分析結果に基づき、包括的介入プログラムの妥当性ならびに適切性を評価していく。
|