2011 Fiscal Year Annual Research Report
対内的機能に焦点を当てた終末期がん患者の家族機能に関する研究
Project/Area Number |
22792203
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
中橋 苗代 京都橘大学, 看護学部, 助教 (60454477)
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Keywords | 終末期看護 / 家族機能 / がん患者 |
Research Abstract |
本研究の目的は、終末期がん患者の家族がより良い最期を向かえ、家族が成長へと向かうような看護ケアを提供するために有用となる評価尺度を作成することである。それを達成するため本年度は、1)病院に入院している終末期がん患者の家族を対象とし半構成的インタビューを実施すること、2)逐語録より類似する内容を集めてコード化し、さらに抽象度を上げてカテゴリを抽出すること、3)データから抽出されたカテゴリに基づき、家族機能評価尺度(原案)を作成することを目標とした。実施した内容は以下の通りである。 1)病院に入院している終末期がん患者の家族を対象とした半構成的インタビューの実施 近畿県内の病院に入院している終末期がん患者の家族6名に対し、インタビューガイドに基づいた半構成的インタビューを実施した。インタビューを20名の対象に実施することを目標としているが、目標には届いておらず、来年度も引き続きインタビュー調査を実施する予定である。 2)逐語録より類似する内容を集めてカテゴリを抽出する 6名に実施したインタビュー内容の逐語録を作成した。現在、類似する内容をまとめカテゴリ化を進めている段階である。来年度、引き続きインタビュー調査を実施し、カテゴリの抽出作業を進めていく予定である。 3)データから抽出されたカテゴリに基づき家族機能評価尺度(原案)を作成する インタビュー数が少なく、本年度内に家族機能評価尺度(原案)を作成するに至らなかった。来年度、引き続きインタビュー調査を実施し、家族機能評価尺度(原案)を作成する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度、終末期がん患者の家族を対象に面接調査を実施し、家族機能評価尺度(原案)を作成することを目標としていたが、面接調査が途中であり家族機能評価尺度(原案)の作成にまで至らなかった。身体的・精神的負担が大きいであろう終末期がん患者の家族を対象としていること、また家族のプライベートな内容を含む質問であること等の理由により、研究に参加していただくことが難しい状況がある。そのため、来年度は、協力施設を増やし参加協力の依頼を行っていく必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、面接調査の実施人数を20名としていた。協力を得ることが難しい状況もあるため、まずは10名を目標とし面接調査を実施する。家族機能評価尺度(原案)を作成するための面接調査であり、随時、逐語録からカテゴリ化を進めていく段階でカテゴリ抽出が飽和状態となっていれば、その時点で面接調査を終了し、原案の作成に入りたいと考えている。また、参加協力を得られるよう、終末期看護のエキスパート等の協力を得ながら、協力施設を広げ面接調査を実施したいと考えている。
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