2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792229
|
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
大橋 順子(三上順子) 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (90524059)
|
Keywords | 小児がん / 就労期 / レジリエンス / 保護要因 / 親 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小児がん経験者やその家族の充実した社会生活を支援するために、就労期を迎えた小児がん経験者の親のレジリエンスとその保護要因を明らかにすることである。 半構造的面接により語られた内容を逐語録に起こし、分析を行った。【リスク】【ストレス反応】【保護要因】【レジリエンスの反応】【PTSDではない(現時点での適応)】の5つのカテゴリーを抽出した。【保護要因】は、親たちがストレッサーである「子どもの病気」に曝された時点で、【リスク】や【リスク】によって生じた【ストレス反応】に機能することで、ネガティブな反応をポジティブな反応に変える【レジリエンスの反応】を引き出していた。レジリエンスは、【リスク】と【保護要因】の相互作用により【レジリエンスの反応】が引き出され、【PTSDではない(現時点での適応)】に至る適応の過程であった。親たちは一時的に不適応に至っても回復し適応するだけでなく、さらに自分自身や人生に対し前向きであり内的強さも備えていた。 既存の知識と質的調査で得た所見を統合させ、就労期を迎えた小児がん経験者の親のレジリエンスとその保護要因を明らかにし、レジリエンスモデルを検証した。就労期を迎えた小児がん経験者の親のレジリエンスとは、「子どもの病気」というストレッサーに曝された時点から、【リスク】によって生じた【ストレス反応】に対し、特性が【保護要因】として機能し、困難な状況を乗り越え子どもの病気に適応し、さらに自分自身や人生に対し前向きとなる強さを獲得する過程であることを示した。【保護要因】として、≪個人特性≫≪家族≫≪医療者≫≪学校≫≪ピアサポート≫≪ソーシャルサポート≫が明らかになった。本研究は、特性と過程で構成しているレジリエンスモデルを検証し、支持した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)