2011 Fiscal Year Annual Research Report
外傷性高次脳機能障害における生活の変化と対処法に関する研究
Project/Area Number |
22792237
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
山居 輝美 梅花女子大学, 看護学部, 講師 (50326287)
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Keywords | 外傷性脳損傷 / 外傷性高次脳機能障害 / 家族 / ニーズ / 対処 |
Research Abstract |
本年度は、高次脳機能障害が家庭生活を営む上での家族への影響と家族の生活の変化に焦点をあて、データ収集を行う予定であった。しかし、焦点を変更し、受傷した後家族がどのような情報や支援を受け、その後の見通しをどのように立てて過ごしているのか明らかにすることとした。変更の理由は、継続して行っていた文献レビューの結果、同様の報告(Ishikawa, Suzukiら、2011)がなされていたためである。 以上の経過を踏まえ、研究者の所属する倫理審査委員会による審査を受けた後(承認番号:0010-0022)、近畿地区の患者・家族会の代表者に説明を行い研究に関する同意を得、患者・家族会の月例会に参加していた家族に対して説明を行った。同意が得られた9名のうち1名の協力者のデータを個室にて約50分の半構成個別面接法で収集した。対象者の了解が得られたため、録音し、逐語録化した。内容のコード化および分類等に関しては、今後行う予定である。語られた内容については、受傷から自宅で介護するまでの経過及びその間の家族の生活の内容、医療関係者や福祉関係者などからどのような支援を得て現在すごしているのかという内容が主であったが、受傷した際に感じた気持ちとその後の変化、受傷したばかりの患者・家族への支援なども含まれていた。 文献)Fumiyo ishikwa;Sumie Suzuki;Akiko okumiya;Yasuko Shimizu, Experiences of Family Members Actingas Primary Caregivers for Patients with Traumatic Brain In jury, 36(2),73-82,2011.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、高次脳機能障害が家族に及ぼした影響と家族の生活の変化に焦点化し、データ収集を行う予定であった。文献検索を昨年度より継続して行った結果、Ishikawa F,Suzuki S(2011)らが行った研究の目的と重複していることが判明したため、研究の目的を家族が受傷した後どのような情報や支援を受け、その後の見通しを立てて過ごしているのか明らかにすることに変更した。よって、研究内容を若干変更し、倫理審査を再申請(承認番号:0010-0022)する必要があったため当初の予定より若干遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のデータを分析し、既に研究協力が得られている研究協力者に順次インタビューを行う予定である。インタビュー内容の逐語録を業者に依頼するなどスピードアップ化を図ることを考えている。日本国内および海外での文献検索はすでに終わり、家族がどのような情報や支援を受けその後の見通しを立てて過ごしているのかについて障害の段階で明らかにしたものがなかったため、本目的で研究を進めていく予定である。
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