2011 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦・やせ妊婦の低出生体重児出産予防に向けた母体体重管理モデルの構築
Project/Area Number |
22792243
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
細坂 泰子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90459644)
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Keywords | DOHaD / 低出生体重児 / 妊婦 / 妊婦の体重管理 / 生活習慣病 / 胎内環境因子 |
Research Abstract |
【研究目的】本研究では、妊娠期にある女性の非妊時の体格とその後の妊娠経過における体重増加量が、新生児の出生時体重にどのような影響を及ぼすかを解析することを目的とした。日本人妊婦の妊娠期間の体重増加量を算出することから、近年漸増している低出生体重児の増加を食い止めることができ、胎児期からの生活習慣病対策となることから、医療費抑制に効果があると考えられる。最終的に、妊娠期にある女性に対する生活習慣を含めた体重管理モデルの構築を提案する。 【研究方法】全国の出生数に合わせた確率比例抽出法で産科施設を無作為に抽出し、了承の得られた28施設において、分娩を終えた入院中の褥婦4765名を対象に、自記式質問紙を配布した。調査項目は褥婦と新生児の基本的属性、および妊娠期間中の体重増加量とした。分析は対象を18.5>BMI、25>BMI≧18.5、BMI≧25の3群に分けたうえで、重回帰分析およびロジスティック回帰分析を行った。本研究は慈恵大学倫理委員会にて承認を得た。 【結果】回収した2923通(回収率61.3%)のうち有効であった2764通(有効回答率94.6%)を分析対象とした。痩せ妊婦では、体重増加量が4.1Kg未満であった場合に、低出生体重児を出産するリスクが17.2倍に, 普通体型妊婦では、29.5倍になることが明らかになったが、肥満妊婦では体重増加量はリスクに影響を与えなかった。また、痩せ妊婦では9.1から13.6キログラムが、普通体型妊婦では8.0から14.0キログラムが、肥満妊婦では4.0から12.0キログラムがそれぞれの推奨増加体重であることが示された。推奨増加体重量は、いずれも厚生労働省の推奨値とほぼ同じもしくはやや高めだった。 【考察】痩せ妊婦は、妊娠期間中の母体体重増加量が胎児の発育に重要であることを、妊婦健診や保健指導などで周知していくことが重要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)