2011 Fiscal Year Annual Research Report
効果的な介護予防ケアの推進に向けた要支援前期高齢女性の社会活動尺度の開発
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22792247
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平野 美千代 北海道大学, 大学院・保健科学研究院, 講師 (50466447)
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Keywords | 前期高齢女性 / 社会活動 / 要支援 / 介護予防 / 尺度開発 |
Research Abstract |
本研究は、要支援前期高齢女性の社会活動の実態を測定し、社会活動に着目した介護予防ケアに寄与する、要支援前期高齢女性の社会活動尺度を開発することを目的とする。平成23年度は、要支援前期高齢女性の社会活動尺度を作成するため、要支援認定を受け予防給付を受けている65歳以上の女性(以下、要支援高齢女性とする)を対象に調査を実施した。また、本データを用いて要支援高齢女性の社会活動の実態も把握した。 A県B二次医療圏の6市町村に在住する110名の要支援高齢女性を対象に調査を実施した。調査項目は日本の高齢者の社会活動に関する概念分析の結果(平野,2011)、および要支援にある独居の前期高齢女性の社会活動の特徴(平野ら,2011)等をもとに作成した成した。調査は個別面接の聞き取りによる無記名質問紙調査とし、調査者はケアマネジャー、研究者、研究補助員のいずれかとした。要支援前期高齢女性の社会活動尺度開発の分析は項目分析と因子分析を行い、要支援高齢女性の社会活動の実態は主成分分析等により把握した。 結果、要支援前期高齢女性の社会活動尺度は「気遣いを通した周囲との交流」「専門職への相談行動」等の下位尺度から構成された。また、要支援高齢女性の社会活動の実態は、周囲の人たちへの心配りやもてなしの心を持ったつきあい等であった。 要支援高齢女性の社会活動は一般高齢者の活動とは異なり、健康時の社会活動から形をかえて実施していることが示唆された。要支援前期高齢女性の社会活動尺度の精度を高めるため、今後は信頼性、妥当性、有用性のさらなる検証が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は、要支援高齢女性250名を対象に「要支援前期高齢女性の社会活動尺度」の妥当性に関する予備調査を実施する予定であった。当初の予定より対象者は少ないが、尺度開発に必要なサンプル数は確保できた。尺度の妥当性は因子分析により検証し、4つの下位尺度で構成される「要支援前期高齢女性の社会活動尺度」を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画どおり、今後は要支援前期高齢女性の社会活動尺度の精度を高めるため、対象者を拡大して尺度の信頼性、妥当性、有用性の検証を行う。
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Research Products
(2 results)