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2012 Fiscal Year Annual Research Report

看護師による心理・社会的介入プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 22792248
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

光永 憲香  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30431597)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2014-03-31
Keywords統合失調症 / 早期支援 / 心理・社会的支援 / 看護師 / 認知行動療法
Research Abstract

本研究では、精神科に入院中の精神病早期段階の患者を対象に、先進地域である英国で使用されているプログラムを参考に本邦でのプログラムを作成した。その内容は、1) 精神症状、心理的・社会機能などを包括的にアセスメントし、2) 心理的適応と社会的機能の改善に焦点を当てたケアプランを作成し、3) 認知行動療法的視点を採り入れた再発予防プログラムや心理教育である。プログラム実施者は、対象者6名と少なかったが、対象者に行った満足度を測定するアンケートによると、プログラムへの満足度は大きかった。現在までに、看護師が精神病早期段階の患者に心理・社会的な支援プログラムを実践している例はほとんどない。そのため、これらの実践を整理し、総括することで、看護師が実践で活用できる早期支援・早期介入につながっていくと考えられる。
また、これを本邦の現状に合わせて実践するための看護師の育成にも努めたいと、早期支援についてのエビデンスや意義、支援プログラムの内容などについて看護スタッフに講義を行った。また、どうすれば本邦の現状に合わせた支援プログラムを実践できるのかについてアンケートを行った。この内容からも、看護師が早期支援について、関心はあるものの、その方法論が分からないなどの問題も抽出できた。
ここから、看護師が実践できるような早期支援・早期介入とはどのようなものなのか、どのような方法論が理解できれば、実践につなげられるのかについて、研究を続けていきたい。このことが明らかになれば、日本で、精神病早期段階の支援が手厚くなり、患者の予後の改善が測られ、医療費の削減にも大いに役立つと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在、研究を行っている施設では、精神病早期支援段階の患者は年間10名ほど初診にくるが、入院することは少なく、そのため、プログラム対象者が少ない。そのため、予定していたプログラム施行率は少なくなっている。しかし、そのなかで、6名の患者にプログラムをを実施できたことは、大変な達成度であるとも考えている。それらの症例を丁寧に質的に分析していくことで、プログラムの効果や満足度、今後への改善点など抽出できると思われる。
支援プログラムを開発するとともに、早期支援についての看護師の育成についても目的として行っている。これについては、講義を行ったり、アンケート調査を行った。そのため、研究計画としては、予定通りに達成できている。ここから、看護師の早期支援への関心や実践できるための方略について分析し、プログラムを実践に即して開発していく。また、心理教育や再発予防は、普段の実践でも大いに役立つものである。それらの理論やスキルを学ぶことは、看護師としてもスキルアップできると考えらえる。それにより患者もより質の高い医療を受けられるので、今後も継続して育成に努めていく。

Strategy for Future Research Activity

現在の対象者からでも丁寧に質的にまとめていくことができる。また、できるかぎり対象者を増やしていけるよう、医師などにも働きかけていく。
看護師の育成については、今後も継続して勉強会を開くとともに、学会での発表や論文作成を通し、多くの人に早期支援・早期介入について知ってもらい、役立ててもらえるよう邁進していきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 統合失調症の認知行動療法(CBTP)  わが国での現状と今後の展望2012

    • Author(s)
      松本 和紀 濱家 由美子 光永 憲香他
    • Journal Title

      精神神経学雑誌

      Volume: 特別 Pages: 249-249

URL: 

Published: 2014-07-24  

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