2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設における安全かつ効果的な薬物療法管理支援の検討
Project/Area Number |
22792249
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
堀江 竜弥 山形大学, 医学部, 助教 (70533917)
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Keywords | 高齢者 / 介護老人保健施設 / 薬剤管理 |
Research Abstract |
本年度は,本調査を実施するための予備調査として、(1)看護師が実施する薬剤管理の現状、(2)薬剤管理に対する看護職の問題意識、(3)服薬管理における看護職のアセスメントと支援行動の3点においてそれらの実態を明らかにすることを目的に協力施設選定を検討したが、事前に調査内容の精密な選定と評価・分析方法について明確な手順を検討していく必要があるため、病院および施設における看護師の薬剤管理に関する先行研究を調査した。その結果、病院および施設における薬剤管理は患者または利用者への自己管理、内服継続支援に関するものがほとんどであり、睡眠剤から離脱できた介入事例の報告が1件のみであった。状態や状況をアセスメントした上での薬剤管理および支援に関する報告はなく、その理由として加齢と慢性疾患を併せ持っている高齢者に対し綿密なアセスメントするための時間が煩雑な業務によって確保しにくいこと、薬剤支援に関する裁量権、病院から介護保健施設へ移行の際に生じる薬剤変更に対する知識・理解力の課題などが考えられた。現在,予備調査実施予定施設を選定中であるが、パイロット研究として睡眠薬および下剤服用に対する看護師のアセスメントと状態変化に対する支援について、内服薬を服用している高齢者の疾患や生活機能、認知機能を包括的に評価し、看護師を中心とした施設スタッフ間の連携の実態を調査しつつ3点の目的を明らかにし、平成23年度早期に予備調査施設へのデータ収集、基礎分析を行い、平成23年度中に本調査へ移行できるよう準備を進めているところである。
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