2012 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設における安全かつ効果的な薬物療法管理支援の検討
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22792249
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
堀江 竜弥 山形大学, 医学部, 助教 (70533917)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 介護老人保健施設 / 服薬管理 / 看護師 / 多職種 |
Research Abstract |
近年の介護老人保健施設において、医療依存度の高い高齢者の増加に伴い、高度な疾病管理をする点でも多剤に及ぶ薬物療法や臨床症状に即した薬物療法の実践およびその管理が一層重要である。しかし、その実態および特徴は報告されていないのが現状である。本調査は、他職種と協働しながら安全かつ効果的な服薬管理をする必要性を提示し、看護職者の的確な役割と具体的支援の方向性を提示できると考えた。 対象は,WAMネットに登録している東北6県の介護老人保健施設のうち、震災被災区域と原発避難区域を除く328施設とし、郵送アンケート調査とした。調査項目は①施設の概要、②施設における服薬管理・支援の実態とした。 70施設から回答があり(回収率21.7%)、全数を分析対象とした。入所者の7割が女性であり、男性の約80%、女性の90%以上が75歳以上の後期高齢者・超高齢者であった。全ての施設で何らかの服薬支援を要する入所者がおり、全員に支援を要するのは72.5%であった。管理の困難点では、届けられた処方薬の確認に時間を要するとの回答が57.1%と最も多く、入所者への内服支援の困難点では内服薬拒否が65.7%と最も多かった。一方、入所者の内服での工夫点では飲みにくい錠剤を粉砕するが87.1%と多くの施設で実施されていた。過去1年間にインシデントが発生した施設は90%、そのうち、服薬に関するインシデントが発生したと回答した施設は87%であった。誘因として最も多かったのが看護師自身の問題と回答したのが63.6%であった。 看護師が担う服薬管理・支援業務は確認・支援・連携と多く、1人の看護師が担う業務の多さが実在していることが明らかとなった。多職種との連携をしながら服薬業務にあたることは必要不可欠であるが、複数の看護職が関わること、看護職を含め、多職種と事前に対応を検討するなどの対応が重要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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