2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792257
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 世代間交流 / 高齢者 / デイサービス / POMS / 心理的距離 |
Research Abstract |
デイサービスに通う高齢者等が未就学児との交流プログラム(以下IGPとする)の前後で、気分および子どもとの心理的距離にどのような変化があるのかを明らかにすることを目的に、デイサービスに通う高齢者49名および未就学児63名を対象に調査を行った。 IGPの前後に各1回、気分を評価する質問紙法である日本語版POMS短縮版(以下POMSと記す)および心理的距離テストを実施した。IGPは未就学児がデイサービスセンターを訪問し、歌を披露したり、高齢者とかるたやあやとり、ゲーム等をして交流をする約20分の内容であった。 POMSについては、下位尺度をT得点に換算し分析した。「緊張‐不安」の平均値がIGP前40.0、IGP後37.7、「活気」の平均値がIGP前42.3、IGP後46.1、「疲労」の平均値がIGP前40.5、IGP後39.7であった。IGPの前後でWilcoxsonの符号付き順位検定を行い、「緊張‐不安」(p<0.01)、「活気」(p<0.05)の2項目で有意差が見られた。 心理的距離テストでは、高齢者においてIGP前が3.3±2.4㎝、IGP後が2.7±2.3㎝であった。IGPの前後でWilcoxsonの符号付き順位検定を行い、IGP後に有意に心理的距離が短くなっていた(p<0.01)。一方、未就学児ではIGP前後で有意な差はみられなかった。 デイサービスで行われているIGPにおいて、20分程度という短い時間ではあるが、高齢の利用者にとって緊張・不安感の軽減、活気の増加といった気持ちの変化がみられた。また、高齢者ではIGP後に心理的距離が短くなることが示唆された。一方で未就学児では有意差が見られなかったが、今後は1回の交流だけではなく長期的な交流の効果を調べていく必要があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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