2010 Fiscal Year Annual Research Report
意思表示できない脳血管疾患患者の高齢配偶者が行う代理意思決定プロセスのモデル構築
Project/Area Number |
22792259
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
青木 頼子 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (40533477)
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Keywords | 代理意思決定 / 高齢者 / 家族看護 |
Research Abstract |
本研究は、入院期間中における高齢配偶者の代理意思決定の特徴を知るために、医療面や生活面における具体的な意思決定の内容および、どれくらいの期間をかけて意思決定がなされていったのかについて、配偶者からインタビューを行い実態を明らかにするものである。これにより、高齢配偶者は、無理のない範囲で後悔しない、その段階で最も適切だと思える意思決定を心理的安定のもとに行うことができる。また、看護師は、今まで家族のみで対応してきた代理意思決定過程に適切な時期に介入する方策を見出すことができると考えている。 本年度は、参加者のリクルートとデータ収集を中心に行った。まず、先行研究より概念枠組みを作成しそこから質問内容として意思決定内容及びその順序、意思決定時の影響要因とリソース、意思決定に要した時間、意思決定後の評価の項目を含むインタビューガイドを作成した。65歳以上を含む3名にプレテストを行い、インタビュー技術の改善やインタビューガイドの確認を行った。次に参加者のリクルートとして当初A県内で内諾を受けていた5施設を対象病院としていたが、リクルートに困難を要したため、北陸3県内の11施設に協力病院を拡大した。現在1事例のインタビューが終了し、逐語録や、付加資料として意思決定内容事項記載用紙、日記・手帳のコピー、看護記録や診療記録からの情報、フィールドノート等のデータ化が完了している。今後も引き続き研究参加者の事例を集め、データを蓄積していく予定である。
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