2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22792262
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大塚 敏子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (80515768)
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Keywords | 肥満 / 未成年 / 社会的スキル |
Research Abstract |
【目的】高校生のコミュニケーションスキル、ストレスへの対処方法等の社会的スキルや生活習慣と、肥満との関連性を明らかにする。また、明らかとなった関連要因から集団のリスク状態に応じた集団教育プログラムの検討を行うことを目的とした。 【研究方法】有意抽出法にて抽出した3高等学校の1年生553名を対象に質問紙調査を実施した。質問紙調査の質問項目は、性別、食行動、運動習慣、ストレスへの対処方法、コミュニケーションスキル、ストレス反応等についてである。さらに各生徒の身長・体重のデータから肥満度を算出し、やせ群(肥満度-20%以下)、普通群、肥満群(肥満度+20%以上)の3群に分類して上記質問項目との関連を分析した。 【H23年度の成果】前年度に実施した質問紙調査の結果、回収率98.4%、有効回答率96.7%(男子245名、女子281名)だった。肥満群は男子10.6%(26名)、女子6.8%(19名)、やせ傾群は男子2.0%(5名)、女子2.1%(6名)で、男女とも肥満およびやせ群の割合は全国平均および都道府県平均を下回っていた。調査した社会的スキルの項目と肥満との関連では、女子のストレスへの対処方法で、普通群に比べ肥満群の方がストレスが生じた際に肯定的解釈ができない傾向にあったが、その他の項目には有意な関連はみられず、社会的スキルと肥満との関連は個別性が高いことが考えられた。また食習慣では、男女ともに肥満群は普通群より「食べ過ぎた後に後悔する」などの過食傾向や、「自分は太りやすい体質」であるとの認識が強かった。しかし、「早食い」などの食べ方や、「脂っこいものがすき」などの太りやすい嗜好、「目の前にあるとつい食べてしまう」などの代理摂食については普通群と肥満群に有意差はなかったことから、肥満群は太りやすい食行動について認識していない可能性があり食行動への認識に関して介入が必要と考えられた。
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