2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設における看取りケアモデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
22792267
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小野 光美 島根大学, 医学部, 講師 (20364052)
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Keywords | 介護老人保健施設 / 看取りケア / ケアモデル |
Research Abstract |
【目的】介護老人保健施設(以下,老健とする)で看取りを実施している施設の状況および看取りにおいて各専門職が実践しているケアの内容,多職種の連携・協働がつくり出すケアの内容を明らかにする。【方法】1.研究対象者;看取りを実施している老健の看護管理者,看護職者,介護職者,リハスタッフ,栄養士,相談員。対象施設は,第19~21回全国老人保健施設大会において「看取り」「ターミナル」をテーマに発表および看護・介護・老年医学系の雑誌(2005~2010年)に実践報告等を行った101施設。2.調査方法;施設長または看護管理者に対する自記式質問紙調査(『施設・看取りケアの概要に関する質問調査』)および研究対象者に対する無記名自記式の質問紙調査(『看取りに関するアンケート』)。『施設・看取りケアの概要に関する質問調査』票の返送をもって研究同意とみなし,その後に研究対象者に調査を実施した。3.調査内容;看取りの現状や取り組み,管理者からみた看取りに対する各職種の姿勢,高齢者・家族に対するケアの内容,連携・協働の状況とその内容,看取りに関する研修会の参加状況,看取りケアの評価などであった。【結果】『施設・看取りケアの概要に関する質問調査票』の有効回答数は41(40.6%)であった。設置主体は医療法人が26施設(63.4%)で多く,8割が開設から10年以上が経過し,平均要介護度は3.44±0.321(2.77-4.0),過去1年間に施設内で看取った人数は平均11.4±8.6(1-37)人であった。40施設(95.1%)がターミナルケア加算をとっており,35施設(87.5%)が看取りに関するマニュアルを作成,16施設(40.0%)が看取り後にデスカンファレンスを行っていた。看取りに対する姿勢については8割以上が看護職者,介護職者,相談員,医師は「積極的・やや積極的」であると答えていたが,リハスタッフ,栄養士に対しては消極的だと感じている傾向があった。なお,『看取りに関するアンケート』は2022人を対象に実施中である。
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