2010 Fiscal Year Annual Research Report
回復期リハビリテーション病棟の排尿ケアの質を高める現任教育プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
22792273
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
阿部 桃子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (80347195)
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Keywords | 看護学 / リハビリテーション / 脳神経疾患 / 排尿ケア |
Research Abstract |
本研究の目的は、回復期リハビリテーション病棟(回復期リハ病棟)看護師の排尿ケアを促進および阻害する要因の探索、検証を通じて、排尿ケアの教育・啓発活動を展開できる看護師の育成を中心とする「回復期リハ病棟看護師の排尿ケア実践強化プログラム」を開発することである。 平成22年度の調査は、回復期リハ病棟看護師の排尿ケアの実態、排尿ケアを促進、阻害する要因を明らかにすることを目的とした。調査対象は、4医療機関の7カ所の回復期リハ病棟看護師20名、入院患者120名とした。調査項目は、病棟で提供している排尿ケア、看護管理者ならびに看護師が考える排尿ケアの促進、阻害する要因等とした。回復期リハ病棟で提供していた排尿ケアは実態調査を実施した。回復期リハ病棟の排尿ケアを促進、阻害する要因は、看護師20名にインタビューを行い、産出されたデータをコード化、類似するコードをカテゴリー化して、カテゴリーを命名した・その結果、排尿ケアに必要なアセスメントは・排尿動作はFIM, Barthel Indexで評価していたものの、排尿に必要な認知項目(尿意の感知等)の測定は十分ではなく、尿失禁のタイプ別評価はほとんど行われていなかった。排尿動作の介助は、排尿動作の介助、環境整備・排尿誘導(時間排尿誘導)だった。そして.回復期リハ病棟看護師が考える排尿ケアの促進要因は、「PT・OTと連携」「看護師の十分な人員確保」「排尿機能のアセスメントカ」だった。阻害要因は「対象者とのコミュニケーションの困難さ」「24h尿量測定の困難さ」だった。 本研究の意義は、これまでほとんど報告がなかった、回復期リハ病棟看護師が提供する排尿ケア実践の実態、ならびに排尿ケア実践を促進もしくは阻害する要因が明らかになったである。今後、排尿ケアの教育・啓発活動を展開できる回復期リハ病棟看護師の育成に関する介入方策を検討する。
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