2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児がん患児・家族への生活中心型支援における協働システムに関する研究
Project/Area Number |
22792280
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岡本 光代 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (50458080)
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Keywords | 小児がん / 在宅療養支援 / 復学支援 / 協働システム / オーストラリア |
Research Abstract |
小児がん患児が入院治療を終え、スムーズに在宅療養へ移行、あるいは地元校に復学できるための、患児・家族の「生活」に着目した支援システムを検討している。 海外でのフィールド調査では、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のウェストミード小児病院とチャッツウッド乳幼児保健センターにおいて、5日間フィールド調査を行った。小児がんの早期発見、入院時からはじまる在宅・復学支援プログラム、医師や病棟看護師、退院支援看護師、院内学級教師、ソーシャルワーカーの役割についての情報・資料収集を行った。オーストラリアの乳幼児保健センターは、一次予防、二次予防活動を中心とし、保健師は病気や障害を発見したあとは、専門機関や子ども病院に紹介して関わりを終結している。また、小児がん等の病気の子どもの在宅療養中のケアは、病院看護師が家庭を訪問して患児や家族への在宅ケアを提供したり、学校を訪問して友達や教師に対する支援をしたりし、患児がスムーズに復学できるよう環境整備していた。しかし、アウトリーチによる困難さも抱えていることが明らかとなった。 わが国では、病院看護師が地域に出向くことは難しい。一方、保健所の保健師には小児慢性特定疾患等の長期療養児を支援しており、家庭訪問や学校訪問することができる立場である。現在は、小児がん患児の多くはほとんど入院治療が中心で在宅療養の期間は短いため、病院や学校と連携した小児がん患児・家族への支援経験のある保健師は少ないと考えられる。まずは、保健所保健師による小児がん患児・家族への支援の実態と、医療チームとの協働についての保健師の認識を明らかにする必要があり、現在23年度の質問紙調査に向けて質問項目を検討している。
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