2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設入所高齢者の口腔状況改善に向けた看護に関する研究
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22792293
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
森崎 直子 関西福祉大学, 看護学部, 講師 (30438311)
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Keywords | 介護老人保健施設 / 要介護高齢者 / 口腔内日和見感染微生物 / 摂食・嚥下機能 / 口腔関連QOL / 口腔ケア |
Research Abstract |
本研究は介護老人保健施設の口腔ケア体制や入所高齢者の口腔環境を調査し、今後の口腔ケアの在り方を検討することである。 施設の口腔ケアに関する施設体制等を明らかにするため、A県内の全介護老人保健施設を対象とし、郵送法での質問紙調査を実施した。歯科專門職である歯科医や歯科衛生士が勤務している施設は10.4%と少なく、口腔ケアは介護福祉士(100%)や看護師(95.8%)による実施割合が高かった。口腔ケアに関する施設内研修会を開催している施設は72.9%であった。口腔ケアに関するマニュアルは85.4%の施設が保有していた。口腔ケアを重要だと感じている看護師長は100%であった。口腔ケア実施における困難さの要因として「人手や時間」52.1%、「知識や技術」16.7%等があげられた。歯科専門職による専門的口腔ケアの実施状況は「必要時実施している」41.7%、「定期的に実施している」33.3%、「実施していない」25%であった。調査結果より、口腔ケアに関する看護師の認識の高さや口腔ケア体制および実施状況において施設格差が生じていることが明らかとなった。 現在、介護老人保健施設入所高齢者を対象とし、口腔状況(口腔内日和見感染微生物の保有状況、摂食・嚥下機能、口腔関連QOL)を調査している。現時点では、対象の約5割の口腔から何らかの口腔内日和見感染微生物が検出され、約3割の高齢者に摂食・嚥下機能の低下が認められた。今後、データ数を増やし、口腔状況と関連している要因の解明を進め、介護老人保健施設での口腔ケアの在り方を検討していく。
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Research Products
(6 results)