2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22800003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 一孝 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (10583627)
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Keywords | プログラミング言語 / プログラム変換 / 関数プログラミング / 双方向変換 / 逆計算 |
Research Abstract |
本研究の目的は,あるデータを別のデータへと変換する通常の変換から,変換後のデータに加えた変更を対応するように元のデータに書き戻しを行う逆方向の変換を,形式文法の知見を利用し導出すること(双方向化)である. 本年度は,どのような双方向変換が必要とされているか見極めるために,最先端の国際会議への参加や最先端で活躍する研究者との議論を主に行った.また,現在投稿準備中ではあるが,以下の結果が得られている. 1.マクロ木変換器は,XSLTなどのXML変換のモデルの一つである.マクロ木変換器の双方向化ができれば,XML文書の相互変換が可能となる.これにより,webアプリケーション間の相互運用性が高まることとが期待できる.しかし,一般には,双方向変換の特殊な場合である逆計算においても,マクロ木変換器の逆計算はコストが高いことが知られている.我々は,あるクラスのマクロ木変換器の逆計算が,多項式時間で行えることを示した. 2.木変換プログラムが,与えられた入力仕様と出力仕様に対し,入力仕様を満たす入力に対しては,必ず出力仕様を満たすものを出力するかどうかを検証することを考える.これは,XML変換が正しいフォーマットの文書を出力するかどうかの検証に応用できる.この検証に対しては二つの手法が知られている.一つは,与えられた入力仕様に対し木変換プログラムどのような出力をするかを求めることに基づく前向きの手法であり,もう一つは木変換プログラムが与えられた出力仕様を満たす出力のはどういう入力に対してかを求めることに基づく逆向きの手法である.これまで,この二つの関係は明らかではなかったが,我々は二つの関係性を型システムを通じて明らかにした.
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Research Products
(4 results)