2010 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエのキノコ体における記憶形成依存的なプロテオミクス解析
Project/Area Number |
22800012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 大介 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (80588377)
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Keywords | 記憶学習 / プロテオミクス / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
記憶学習に関連する因子は数多く同定されており、それらの詳細な解析が進められてきているが、未だ記憶学習に関する分子メカニズムの解明には至っていない。これを解決するためには、既知の因子群の詳細な解析と同時に新規因子の探索が不可欠である。 ショウジョウバエは記憶学習のモデル生物として、また遺伝学的にも優れたモデルとして確立しており、記憶中枢であるキノコ体を特異的にラベルすることが可能である。そこでキノコ体を細胞外タグ化するためトランスジェニックフライを作製するとともに、シナプスタンパク質を濃縮するための抽出方法の検討を行った。本年度はキノコ体の細胞外、細胞内、細胞内外にタンデムエピトープタグを挿入するトランスジェニックフライを作製した。シナプスタンパク質の濃縮に関してはプレシナプスのマーカーとしてsynapsin,ポストシナプスのマーカーとしてdiscs largeタンパクを指標に行ったが、哺乳類で報告されているような方法ではシナプスタンパクの濃縮は見られなかった。組織破砕前にサンプルを弱く固定する、あるいは細胞外液に近い組成の溶液で破砕することでシナプスマーカーをある程度濃縮できることを見いだした。また、膜タンパクの調製方法に関しても検討し、膜タンパク質解析の障害となる可溶性タンパク質を効率的に除去する方法を見いだした。
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Research Products
(1 results)