2011 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術社会問題を題材とする理科系教員養成のためのカリキュラム開発
Project/Area Number |
22800050
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山本 智一 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (70584572)
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Keywords | 科学技術 / 科学リテラシー / 教員養成 / カリキュラム / 社会問題 / 議論能力 |
Research Abstract |
本研究の目的は,理科系の教員志望の大学生を対象に,科学技術社会問題を解決に導く「知識構築型の議論能力」を獲得させるカリキュラムを開発することであった。これは,科学リテラシー育成を視野に入れた教員養成に資するものであり,本年度は,具体的に次のことに取り組んだ。 1.改善版カリキュラム開発のための理論的検討 「知識構築型の議論能力」に関する国内外の論文・著書等を購読するとともに,理科の教員養成でこれを支援するカリキュラムについて,理論ベースを構築した。特に小学校からの「知識構築型の議論」の生成事例については,神戸大学における先行研究を調査し,理論的検討を行った。ここで得られた知見を『科学教育研究35(3)』及び,日本理科教育学会第61回全国大会(島根)で公表した。 2.改善版カリキュラムの開発,及び知識構築のための知識リソースの準備 「知識構築型の議論能力」を育成するカリキュラム開発のために,日本理科教育学会九州支部大会(佐賀),神戸市立青少年科学館(神戸)からも情報収集し,受講者が活用する知識リソースの整理を行った。さらに,教員養成課程3回生を対象とした学部講義へ導入する改善版カリキュラムを開発した。 3.改善版カリキュラムの実践・分析 「知識構築型の議論能力」を育成する改善版カリキュラムによる授業を申請者が行い,その様子をデジタルカメラ等で記録した。画像・映像記録・学習履歴資料等を蓄積し,データ化した。 4.カリキュラム評価の発表 遺伝子組み換え食品問題を題材とした「知識構築型の議論能力」を育成するカリキュラムの評価について,European Science Education Research Associationの第9回会議(リヨン)及び,日本科学教育学会第35回年会(東京)で発表を行うとともに,カリキュラム改善や研究総括のための情報収集を行った。
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Research Products
(4 results)