2011 Fiscal Year Annual Research Report
自発的な意思決定に関わる神経基盤の電気生理学的な解明
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22800080
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
松本 敦 生理学研究所, 統合生理研究系, 特別協力研究員 (20588462)
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Keywords | 自由意思 / MEG |
Research Abstract |
本研究では,脳磁図(MEG)を用いて,電気活動のソース解析と領域間のネットワーク解析による意思決定ネットワークと意思知覚ネットワークの同定を目的として実験を行った.実験ではLibetの実験パラダイムを用いて,指を動かすという自発的な行動に関わる電気生理学的な基盤を明らかにすることを目的とした.被験者は自分の好きなタイミングでボタンを押す.この条件を自発条件とする.被験者はこの条件に加えて,自分の意志ではなく,特定の音がなったらボタンを押す条件(誘導条件)も行う.この課題をMEG内で行う.データ解析は時間-周波数解析とSPMを用いたソース解析によって各領域の活動の定量化を行った.各領域の活動の時間的特性(活動順序)と,どの領域からM1に情報が流れているのかを調べることによって,自発的な意思が発生している場所ネットワーク,意図の知覚に関わるを同定できた.本年度は前年度に計測されたデータをさらに詳しく検討した。その結果,自発的な意思決定に関して前頭領域のシータ帯域活動の位相とガンマ帯域活動の振幅が同期していることが確認された。これは,各領域の高周波数帯域活動と領域間の連絡を反映する低周波数帯域とがうまく組み合わさって広域のネットワークを形成することを意味している。このような様々な領域,様々な活動が組み合わさって自発的な意思決定が行われていることが明らかになった。
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