2010 Fiscal Year Annual Research Report
警告情報に対する消費者の無視・敬遠姿勢のメカニズムの分析と改善方策に関する研究
Project/Area Number |
22810017
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
越山 健彦 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (50581154)
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Keywords | 製品安全 / リスク認知 / 消費者行動 / 警告表示 / リスクマネジメント / リスクコミュニケーション |
Research Abstract |
1.消費者の製品事故情報からの誤使用要因の抽出(仮定モデルの構築) 経済産業省、消費者庁、製品評価技術基盤機構などによる製品事故データや原因究明報告言などを参考とした消費者事故の態様を整理し、一定の特徴や要因を抽出した。 仮定モデルの構築については、関連研究報告を基礎として検討した。Zeitlin(1994)は、理性的な消費者は危険情報を得るとリスクを最小とする行動をとろうとする傾向があるとしている。しかし、人はいつも意識的であろうが、反意識的であろうがヒューマンエラーといえる誤りを起こしうる。越山(2009)も、さらに積極的な危険回避行動と消極的な注意怠慢が異なった軸で存在するのではとの仮説をもっている。以上以外にもRasmussen(1986)による技能、規則及び知識ベースによる人の行動モデルなどもある。いずれも、認知から行動までのプロセスを時間的に捉えているわけではなく、また消費者による危険回避行動を直接的に取り扱っているわけではない。ここでは、これらの既存の行動モデルを基礎として、消費者による製品事故情報から一定の検証モデルの仮定を設けた。 2.調査票の作成、プレテスト、実行計画の作成 作成した消費者のリスク認知と危険回避の仮説モデルを、製品事故の原因究明の専門家や、ヒューマンエラーの研究者等からの助言等を参考にしながら構築した。そのモデルを基礎とした調査票の原案を作成し、大学生約50名と一般消費者約100名等に予備的調査を行い、より現実の消費者行動に近いと思われるモデルに即した調査票案となるよう検討・修正を行った。
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