2011 Fiscal Year Annual Research Report
光合成水素発酵バイオリアクターを用いた廃水からのエネルギー生産に関する研究
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22810022
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
大久保 努 木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教 (60581519)
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Keywords | 廃水処理 / 光合成水素発酵 |
Research Abstract |
本研究は、光合成水素発酵の反応槽にDHSリアクターを適用し、排水処理分野における消費エネルギーの削減と水素エネルギーとしての回収を同時に行う新規の光合成水素発酵廃水処理バイオリアクターを開発することを目的とし実施した。平成23年度は、昨年度から実施しているDHSリアクターの連続実験を継続し、同時に基質条件、光強度および光波長別のバッチ実験を実施し最適な運転条件を追求した。また、昨年度から継続運転しているDHSリアクターは第二世代型担体を使用しているが、今年度から新たに第一世代型担体を適用したリアクターを新規に立ち上げ実験を行った。実験条件の一番の変更点は、昨年度までは一般的に室内灯として用いられている光波長430~630nmの蛍光灯を光源として使用していたが、今年度からは光波長590nmの黄色蛍光灯を使用した。 連続実験における水素生成収率は、既往の研究と比べて100分の1程度しか得られなかった。既往の研究では、光合成細菌の純菌培養液を用いているが、本研究では消化汚泥を植種源としたため、元々の光合成細菌の菌体量が少ない、または、生成した水素ガスが系内の水素資化性メタン生成菌に消費されたことが(実際に高濃度のメタン濃度を観測)、効率的な水素ガス回収に至らない原因として考えられた。しかしながら、系内にてCODの除去が確認されていること、そしてスポンジ担体内外面の汚泥が紅色に変色し増殖したことが確認されたことから、光合成水素生成菌として報告されている紅色細菌の増殖と集積には成功した。バッチ実験では、中温消化汚泥を用い、基質を酢酸系とグルコース系の2条件に設定し、反応槽側面から光波長580nmの光を照射し実験を実施した。培養温度を30℃に設定したことでメタン生成菌の活性を抑制することに成功し、酢酸基質の条件においてバイオガス生成に優位な結果を得たことで、連続実験の基質条件に反映することができた。
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