2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22820034
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
志田 泰盛 京都大学, 次世代研究者育成センター, 助教 (60587591)
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Keywords | 聖典解釈学派 / プラバーカラ派 / 音声の永遠性 / プラカラナパンチカー / リジュ・ヴィマラー |
Research Abstract |
本研究の目的は、インドの古典哲学学派の一つプラバーカラ派が提唱した音声の永遠性論証を、原典写本の校訂と翻訳により明らかにすることであり、本年はその準備段階として、既に入手済みの写本のデジタル化、新写本の調査と蒐集、テキストの校合に焦点を絞った。 経費申請段階では、京都大学インド古典学研究室の老朽化したマイクロフィルムリーダーの修理について、コストとの兼ね合いで柔軟に対応する予定としていたが、部品の調達の都合から部分的な修理に留め、リール状のマイクロフィルムを画面上で確認する機能を回復した。 また、別のプロジェクトでインド・ケーララ州の写本図書館を調査した際、奇しくも本プロジェクトがターゲットとする『プラカラナ・パンチカー』のマラヤラム文字写本を5本発見したため、その撮影を現在依頼中である。その他、川尻洋平氏より上記テキストのデーヴァナーガリー文字写本(チャンディーガルDAV College所蔵)を提供いただき、それも含めて諸写本の校合作業を開始している。 また、上記作品の著者が著した別の哲学注釈文献『リジュ・ヴィマラー』についても、謝金事業として該当箇所のテキストを電子化した。
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