2011 Fiscal Year Annual Research Report
図形推論分析のための論理学と認知科学の統合的証明論研究
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22820053
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹村 亮 慶應義塾大学, 文学部, 講師 (70583665)
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Keywords | 論理学 / 証明論 / 図形推論 |
Research Abstract |
近年、図形やグラフなどさまざまな非言語的表現に基づく推論の重要性が注目され研究が行われている。 このような推論研究においては、伝統的な論理学的分析とともに、非言語的な表現の持つ認知的な性質の分析が不可欠となる。しかしこれまでの論理学的研究では意味論的研究が中心で、証明論的研究は行われていない。また認知科学的研究では諸概念の形式化が不充分なまま様々な概念が乱立している。本研究では、図形推論の分析めための証明論的な枠組みを導入する。またこれまでの認知科学的な諸概念を整理し、本研究の証明論の枠組みの中で形式化する。これらを数学的構造として抽象化し、図形推論を分析するための統合的推論研究の枠組みを確立することを目指す。 1.今年度は、前年度に導入したオイラー図を用いた推論の証明論的分析をヴェン図に対しても適用し、ヴェン図を用いた推論の証明論的分析を行った。 2.さらに、認知科学の文脈で議論されてきた下嶋のfreerideの概念を証明論的に形式化し、ヴェン図推論体系におけるfree rideを分析した。 3.またオイラー図推論とヴェン図推論について以下のような比較・分析を行った。 (1)証明論の観点から両推論体系における証明の構造を比較した。(成果は人工知能学会にて発表。またDiagrams 2012国際学会でも発表予定(採択済)。) (2)論理学における計算量分析の手法を応用し、両推論体系の計算の複雑さの比較研究を開始した。とくに、図形から意味を読み取る実際の認知過程を考慮した計算量分析に着手した。(成果はDiagrams 2012国際学会にて発表予定(採択済)。)
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Research Products
(5 results)