2010 Fiscal Year Annual Research Report
国境横断物語評論:日系ペルー人の国・アイデンティティーとは何か
Project/Area Number |
22820073
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
間藤 茂子 早稲田大学, 国際教養学術院, 准教授 (90579468)
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Keywords | ラテンアメリカ文学 / 文学論 / 人口・移住研究 |
Research Abstract |
平成22年度の研究目的は、主に日系ペルー人作家による文学・文化作品の取得、作品を分析する上で必要なアイデンティティ、移民史等に関する理論図書、論文の取得であった。国内で購入可能の図書は取得でき、全体として約65-70%の必要資料収集は終了した。ある図書は絶版であり米国の主大学図書館にてのみ閲覧可能である。本補助金申請時の研究計画は、ラテンアメリカンスタディーズ、アジアンスタディーズの図書が豊富にあるウィスコンシン大学図書館での資料収集、ペルーにて日系人作家との交流、ペルー日系文化センターの移民資料館、図書室利用なども計画内容に組み入れていたが、本補助金の援助で行うことのできたことは、第一の研究目的である国内での資料収集である。補助金交付金決定通知書を10月14日付けで受理し、10月末より本格的な資料収集を開始したところ、見積もったより必要な学説・理論文献が多くあったため、補助金をこの目的のために使用し、他の研究支援費を旅費に当てることができた。時間の関係で、米国大学図書館での研究は平成23年度夏休み中に行うよう計画変更したが、今年3月、ペルー日系文化センターの移民資料館、図書室で必要な資料を取得した。さらに、日系ペルー人作家、Augusto Higa、Doris Moromi satoと対面し、来年度のインタビューを約束した。本研究を来年も引き続き行い、論文、学会発表にて結果を表す予定であるが、今年度も学会発表をすることができた。10月カナダ、トロントにて、北米を拠点とするラテンアメリカンスタディーズ学会にて、社会から疎外された少数民族を知識階層はどのように表象することができるのかについて発表し意見交換した。少数民族の日系人をペルー社会はどのように描写してきたのかを探求するのに役立った。
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Research Products
(1 results)