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2010 Fiscal Year Annual Research Report

企業間取引を考慮した合併の社会的影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22830066
Research InstitutionUniversity of Nagasaki

Principal Investigator

水野 倫理  長崎県立大学, 経済学部, 講師 (60589315)

Keywords競争政策 / 垂直的市場 / 企業間取引 / 寡占
Research Abstract

本研究では企業間取引を明示的に扱ったモデルを構築し,ライバル企業との合併や取引を行っている企業間の合併の社会的影響について分析することを目的としている。本研究の独自性は,企業間取引を行っている企業の存在する市場がそれぞれ寡占的である状態に着目していることである。また,このようなモデルに直接販売,研究開発,参入圧力,企業の社会的責任などの要素を付加していることも特徴であると言える。本研究により得られた成果は,企業結合ガイドラインの作成や企業結合審査を行う状況などの競争政策を行う際の参考になると考えられる。
平成22年度の研究成果は,直接販売に関する研究を"Direct Marketing in Oligopoly"と題する論文にまとめ,査読付雑誌であるJournal of Economics and Management Strategyから受理されたことである。この研究では,製造業者と小売店が存在する市場を考え,製造業者が消費者へ直接販売を行う条件について分析を行った。分析の結果,小売業者数の増加は製造業者の直接販売の販路を圧迫するので,小売業者数の増加は価格を上昇させ,小売業者の利益を増加させる可能性が示された。また,製造業者や小売業者が価格競争を行っている場合,この結論は維持されないことも示されている。通常,企業数の増加は競争を激しくさせるので,価格の低下が予想される。そのため,競争政策では企業数の増加を望ましいものとして考えているが,本研究の結果から,製造業者が直接販売を行っている場合,小売業者数を規制する方が社会的に望ましいという可能性が示されている。この点において,競争政策に対して新しい提案を行っており,本研究は政策上興味深いと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Direct Marketing in Oligopoly

    • Author(s)
      水野倫理
    • Journal Title

      Journal of Economics and Management Strategy

      Volume: (近刊)

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

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