2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22830118
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上田 光明 九州大学, キャリアサポート課, 学術研究員 (60588929)
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Keywords | 犯罪学 / 社会調査 / 国際比較調査 |
Research Abstract |
本研究の目的の1つは、中学生-高校生を対象としたアンケート調査を日本、イギリス、韓国で行い、その結果を分析することにより日本特有の非行の実際の傾向や原因を探求することであったが、日本・韓国では予定通り実施することが出来たが、イギリスでは学校側の事情や生徒個人のプライバシーの問題で、アンケート調査を実施することが困難になったため、既存の類似調査であるイギリス内務省実施の2006 OFFENDING CRIME AND JUSTICE SURVEY DATAのデータを、UKデータアーカイブから入手して用いることにした。 その具体的内容は次の通りである。22年度はもっぱら調査票の立案に費やした。具体的には、国内外の文献の収集や国際学会への出席などを通して、関連する情報の収集を行った。続いて23年度は、調査の実施に当てた。4月に、質問内容の有効性を確認する目的で日本の大学でプリテストを実雄した。その結果、質問内容が妥当・有効であると判断されたため、微修正を加えた上で質問紙を確定した。つづいて、23年の5月から6月にかけて日本の高等学校で同質問票によるアンケート調査を大阪府の私立高等学校2校で実施した。ここで得られたデータに分析を加え、同年8月の国際学会で報告し、日本のデータにはパワーコントロール理論が適用できることを示した。さらに、同月末にはソウルの公立高等学校3校でアンケート調査を実施した。また、同年9月には京都府の公立高等学校1校でアンケート調査を実施した。 本研究のもう1つの目的は、非行少年へのインタビューであるが、これは同年10月以降に随時実施した。京都、名古屋、大阪、福岡に在住する、元少年院在院者を対象に行った。各々の非行経験や家族構成、学校での生活などについて質問を行った。また、彼らがイベント等で行った講演内容からもデータの収集を行った。
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