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2011 Fiscal Year Annual Research Report

鳥類に至る系統における胸郭の形態進化:機能形態学と発生生物学からのアプローチ

Research Project

Project/Area Number 22840052
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

平沢 達矢  独立行政法人理化学研究所, 形態進化研究グループ, 基礎科学特別研究員 (60585793)

Keywords進化 / 主竜類 / 鳥類 / ワニ / 恐竜 / 胸郭 / 発生学 / 化石
Research Abstract

現生羊膜類における胸郭構造の発生機構を調べることで、構成要素である骨や軟骨、筋が、タクサ間でどのように対応しているのかを探るのを主目的として本研究を展開した。これが解明されることにより、化石記録に見られる形態進化と照合して、系統発生にともなう胸郭構造の進化プロセスを追っていくことができるはずである。発生過程ごとにニワトリ、アメリカアリゲーター、マウス、スッポン胚の組織切片を作製し、適宜、免疫組織化学染色を行い、各動物で肋骨や体壁筋等が形成されていくプロセスの観察を行った。また、ニワトリ胚に対してはin situハイブリダイゼーションにより関節形成に関与する遺伝子(Wnt9a、Gdf5)の発現パターンを調べたが、当初の予想と異なり肋骨間にできる関節ではWnt9a、Gdf5の発現は見られなかった。多くの爬虫類と同様にアリゲーターは3つに分節した肋骨を持っているが、骨-軟骨間の境界(哺乳類の肋骨-肋軟骨境界と形態的に類似)である背側2節間の境界は、骨化が始まる早い段階(~Ferguson Stage 24)ですでに現れていた。また、胚の連続切片を3次元的に再構成して発生を追っていったところ、この地点は肋間神経外側枝の分岐ポイントと一致するようであった。この境界も、単なる骨化の前線ではなく、それ以前の段階ですでに肋間神経の分枝と対応するような境界として現れている可能性が考えられる。腹側2節間の境界の形成は、Ferguson Stage 17までには成立しており、鳥類の2節の肋骨間にできる関節の形成と組織学的に似ていることが分かった。本研究は、3節に分節する肋骨の発生過程を調べた初めての例である。

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Published: 2013-06-26  

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