2011 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光性核酸結合リガンド群を用いたマルチカラー蛍光アッセイ法の開発
Project/Area Number |
22850001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 雄介 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90583039)
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Keywords | AP site / 蛍光性リガンド / シアニン誘導体 / マルチカラー蛍光解析 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
研究課題である蛍光性リガンド群の合成ならびにそのAP site含有DNAに対する結合能・蛍光応答能の検討を行った。合成においては、昨年度確立した合成スキームによりシアニン色素の骨格およびリンカーを調節することで異なる蛍光波長のシアニン誘導体コンジュゲートを開発した。具体的には、ピリミジン塩基選択性を示す青色ならびに赤色蛍光発蛍光応答型コンジュゲートを合成し、これらがそれぞれの蛍光波長において明瞭に発蛍光応答を示すことを見出した。従って本開発指針に基づいて塩基識別能を有する発蛍光応答型コンジュゲートの蛍光波長多様化が可能であることを実証できたものと考えている。 一方で、AP site結合リガンド部位の改変によるAP site対面塩基に対する結合選択性の調節を目的としてシトシン特異的結合能を有するナフチリジン誘導体を導入したシアニン誘導体コンジュゲートを開発した。その結合能および蛍光応答能を検討した結果、AP site結合リガンド部位の結合能を反映して、シトシン特異的な発蛍光応答能が発現することを見出した。従って本開発指針に基づいて、塩基識別能の調節が可能であることを実証できたものと考えている。以上の結果、ならびに上記シアニン誘導体による蛍光波長調節と組み合わせることで異なる塩基を異なる蛍光波長で検出するマルチカラー検出系の開発が可能であることが示唆され、これら開発したコンジュゲートが遺伝子解析・診断に適用可能な新しい分析ツールになりうるものと期待できる。
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Research Products
(9 results)